前回、雪の季節にコラムを書き、次は目の前の公園の桜の花が満開になる頃、見ごたえのある季節の花とともに新しいコラムを掲示しよう、と思いつつ、あっという間に季節は過ぎて暦の上ではすでに夏になってしまいました。
時期は随分はずれてしまいましたが、折角ですので、満開の桜の写真を載せたいと思います。
今年の4月に行われた医療保険の改正では在宅医療が大きく評価されました。その中で「在宅療養支援診療所」という枠組みが新設され、当院も県からその認可を受けることとなりました。
当診療所ではご病気の種類に関わらず、入院をせずに出来るだけ自宅にいたい、という方々のサポートをさせていただいておりますが、自宅で受ける医療と入院して受ける医療の違いは?と聞かれることも多くあります。
一番の違いは何と言っても『自宅は生活の場である』ということです。施設医療は『病気への対処』に視点が向くのに対し、在宅医療は『家で生活を続けるために病気とどう付き合うか』に視点が向く、といえるのではないでしょうか。
そして、今後、この『住み分け』はますます強くなると思われます。
自宅での療養生活は、医療者が常に傍にいないという状況下において、患者さんやご家族がある程度『自律』して生活でしていただくことも必要です。私達は患者さんやご家族の『自律』をサポートすることが在宅医療における医療者のひとつの役割である、と考えています。